オンラインカジノのアフィリエイトで逮捕される?全国初の摘発事例から
「賭けた人が捕まるのは分かる。紹介しただけの側はどうなのか」。
答えは出ています。2025年8月、オンラインカジノの紹介サイトを運営していた側が、全国で初めて逮捕されました。
注目すべきは時期です。広告や紹介を禁止した改正法が施行されたのは同年9月25日で、逮捕はその前に起きています。つまり法改正を待たずに、既存の刑法で立件されました。
この記事では、紹介する側に何が適用されるのか、報酬はどう扱われるのかを、公表されている事実だけで整理します。
結論|紹介した側は賭博幇助で立件される
先に構造を書きます。
オンラインカジノへ人を送った側に適用されるのは、改正ギャンブル等依存症対策基本法ではありません。刑法の賭博幇助です。
改正法は誘導行為を禁止しましたが、その禁止規定自体に直接の罰則は設けられていません。詳しくはオンラインカジノの広告はなぜ消えないのかで整理しています。
処罰の根拠は刑法側にあります。警察庁は検挙事例として、海外のオンラインカジノサイト運営者とアフィリエイト契約を結び、動画配信サイトなどで利用を勧誘していた者を常習賭博幇助罪で検挙したケースを公表しています。
「賭けていないから自分は関係ない」という整理は成り立ちません。賭け場へ人を送る行為そのものが評価の対象です。
全国初の摘発は法改正の前に起きた
この事実が、時系列の理解を変えます。
2025年8月28日、岐阜県警はオンラインカジノの紹介サイトを運営し、利用者をカジノへ誘導したとして、会社役員2名を常習賭博幇助の疑いで逮捕したと報じられました。県警によると、紹介サイト運営者の逮捕は全国初とされています。
広告・宣伝を禁止した改正法の施行は2025年9月25日です。この逮捕は、その約1か月前です。
ここから読み取れることは2つあります。
- 法改正がなくても立件できていた:賭博幇助という既存の規定で足りていたということです
- 改正法は追い風にすぎない:違法性が明確になったぶん、今後はより立件しやすくなったと考えるのが自然です
「法律ができる前にやっていたから遡及されない」という理屈は、この構造では使えません。適用されているのは以前からある刑法だからです。
国の方針にアフィリエイターが明記されている
摘発は偶発的なものではありません。
2025年3月21日、政府はオンラインカジノへの対応を初めて盛り込んだギャンブル等依存症対策の新たな基本計画を閣議決定しました。
この計画には、賭け金や配当金の送金を仲介して手数料を得る決済代行業者と、カジノサイトを宣伝して報酬を得る個人や業者、つまりアフィリエイターを摘発の対象とすることが明記されたと報じられています。
国の計画に対象として名前が書かれている以上、取り締まりは方針として継続します。個別の運不運の話ではありません。
運営側の検挙は2025年に25人
実数で確認します。
警察庁のまとめによると、2025年にオンラインカジノによる違法賭博で摘発されたのは全体で317人でした。
| 区分 | 2025年 |
|---|---|
| 摘発人数(全体) | 317人(前年比38人増・2018年以降で最多) |
| 利用客 | 196人 |
| 運営側(アフィリエイター・決済代行など) | 25人 |
25人という数は、賭けた側の196人と比べれば少なく見えます。ただし母数が違います。賭けている人は推計で200万人規模ですが、報酬を得て組織的に送客している側はそれよりはるかに少ないためです。
母数に対する割合で見れば、紹介する側のほうが捕まりやすい立場にいると考えるほうが実態に近いといえます。
決済代行の摘発も同じ枠組みで進んでいる
送客と送金は、同じ線で扱われています。
2026年7月15日、埼玉県警と愛知県警の合同捜査本部は、オンラインカジノの決済代行をしていたとして男女9人を常習賭博の疑いで逮捕したと報じられました。
報道によれば、2019年から2025年にかけて客からシステム運営組織の口座に振り込まれた賭け金は約3,400億円にのぼり、その1〜3%を報酬として得ていたとされています。
賭けた本人ではなく、その周辺で手数料を取っていた側が立件されています。アフィリエイトも決済代行も、賭博を成立させる役割を担ったという点では同じ位置づけです。
受け取った報酬はどうなるのか
「稼げたかどうか」より重い論点です。
犯罪によって得た財産は、没収や追徴の対象になり得ます。アフィリエイト報酬が賭博幇助による収益と評価されれば、手元に残らない可能性があります。
加えて、報酬は所得として申告義務があります。違法性のある収入であっても課税の対象から外れるわけではありません。申告していなければ、その部分でも問題が重なります。
「稼げるうちに稼いで撤退する」という発想は、この2点で成立しにくくなっています。
「もう記事を消したから大丈夫」と言えるか
現時点で削除しても、記録は残ります。
削除は、それ以降の誘導を止めるという意味では有効です。ただし過去に行った送客の事実が消えるわけではありません。
ASPの成果記録、報酬の入金履歴、アーカイブに残ったページ、SNSの投稿は、削除後も別の場所に残ります。決済代行の事例で2019年からの取引が問われていることからも、遡って調べられる前提で考えるのが妥当です。
すでに関わってしまった場合は、自己判断で対応するより弁護士に相談するほうが確実です。
ギャンブルドアは、オンラインカジノおよび仮想通貨カジノの紹介・誘導・比較を一切行いません。当サイトも広告収益で運営していますが、この領域の案件は扱いません。
よくある質問
- オンラインカジノのアフィリエイトは逮捕されますか?
- 実例があります。2025年8月、紹介サイトの運営者が常習賭博幇助の疑いで逮捕され、紹介サイト運営者としては全国初と報じられました。
- 自分は賭けていないのに罪に問われるのですか?
- 賭博幇助は、賭博を容易にした行為を対象とします。賭けていないことは、それ自体では理由になりません。
- 改正法の施行前にやっていた分は対象外ですか?
- 適用されているのは改正法ではなく刑法の賭博幇助です。全国初の逮捕も改正法施行の前に起きています。
- 受け取ったアフィリエイト報酬はどうなりますか?
- 犯罪収益と評価されれば没収や追徴の対象になり得ます。あわせて所得としての申告義務も残ります。
- 記事やアカウントを消せば問題ないですか?
- それ以降の誘導は止まりますが、過去の送客の記録は成果データや入金履歴として別に残ります。
まとめ
オンラインカジノへ人を送った側には、刑法の賭博幇助が適用されます。2025年8月には紹介サイト運営者が全国で初めて逮捕されました。
この逮捕は改正法の施行前です。法改正を待たずに立件されていたという事実が、この領域の位置づけを表しています。
国の基本計画にはアフィリエイターと決済代行業者が摘発対象として明記され、2025年の運営側の検挙は25人でした。
報酬は没収や追徴の対象になり得るうえ、申告義務も残ります。関わってしまった場合は、削除して様子を見るより専門家に相談するほうが確実です。
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参考・出典
- 警察庁「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」 https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/hoan/onlinecasino/onlinecasino.html
- 時事通信「カジノ紹介サイト運営者を逮捕 全国初、常習賭博ほう助容疑―岐阜県警」(2025年8月28日) https://www.jiji.com/jc/article?k=2025082800914&g=soc
- 時事通信「オンカジ決済代行で9人逮捕=賭け金3400億円か―埼玉、愛知両県警」 https://sp.m.jiji.com/article/show/3823701
- 時事通信「オンラインカジノ検挙、最多317人 昨年、違法性周知で通報増―警察庁」(2026年4月23日) https://www.jiji.com/jc/article?k=2026042300348&g=soc
- 政府広報オンライン「オンラインカジノによる賭博は犯罪です!広告・宣伝することも禁止に!」 https://www.gov-online.go.jp/article/202411/entry-6786.html
本記事の内容は2026年9月2日時点の情報にもとづきます。逮捕は有罪の確定を意味しません。個別の事案については弁護士等の専門家にご相談ください。
